受験日程
2/1からの受験日程は以下の通り。
※カッコ内はサピックス偏差値
・2/1(土)
【午前】芝学園(49)
【午後】広尾学園(59)
・2/2(日)
【午前】桐朋学園(53)
・2/3(月)
【午前】東京学芸大世田谷(49)
こう見ると広尾学園の偏差値59が飛びぬけているが、
長男が言うには「広尾の過去問は全く手が出ないわけではない」とのこと。
逆にサピックス偏差値45の暁星学園の過去問は、長男には全然合わなかった。
特に算数が難しく「受かるが気しない」と諦めていた。
サピックス偏差値はある程度の目安になるが、あとは過去問の相性もあるのだろう。
そして、いよいよ受験当日を迎える!!
2月1日(土)
決戦当日の朝。
1月に受験できる埼玉の栄東とか、いわゆる「お試し受験」をすることも可能であったが、
受験会場が少々遠いし、お試しだけに受験するより本命の準備を優先して1月受験を見送った。
だが、当日になって「やはりお試しを受けておけばよかったかも」と思い始めた。
何だかんだ、「受験慣れ」ってある。
今までサピで何度も試験を受けてきたから大丈夫だろうと思っていたが、やはり本番ってのは雰囲気が違う。
と、若干不安になり始めたがもうそんなこと言ってられない。
あまり余計なことを長男に言って不安を煽ってしまう方が絶対によくない。
朝、受験票や時計の準備を確認して、
「自分の力をしっかり出せば合格できる。頑張ってこい!!」
と送り出した。
(↓長男と妻)
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試験会場には妻が連れ添い、俺は下の子たち二人を見るため自宅待機。
もちろん、下の子たちは今日が大変な一日だという意識など全くなく、
ゆっくり起きてきてゆっくり朝ご飯を食べ始めた。
8:30、試験開始。
この4年間の集大成がいま発揮される。
もう、応援する事しかできない。(思いとしてはこんな感じ↓)
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長男の本来の力を出せば2/1の芝は合格できる。
大丈夫、大丈夫。むしろ初日で決着をつけて後の試験はウイニングランだ!!
・・と、言い聞かせ、下の子たちを連れて公園で遊ぶ。
そして13時ごろ、妻より連絡。
「手ごたえあるって。楽勝って言ってる」
やるじゃねぇか
長男と妻は芝の近くにあるジョナサンで昼飯を食べて、次の広尾に向かった。
15:40、広尾の試験開始。
妻は長男を広尾に送り届けた後に帰宅して、俺とバトンタッチ。
広尾の迎えは俺が行く。
妻曰く、長男は芝の試験後も気分が高揚していて、次の広尾も気合十分と言った感じだったそう。
午前午後、1日で国算理社の4教科を2回ずつ受験するってそれだけでも凄いことだが、
サピックスで鍛えられた精神力は伊達じゃないんだろう。
俺は広尾駅に到着して駅近くの喫茶店で試験終了を待つ。
気持ちを落ち着かせるため、今までの事を日記に書く。
志望校の事、家庭教師の先生の事、この1か月の追い上げの事。
B5ノートの2ページ分書いたころ、試験終了が近くなったため試験会場に向かう。
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おお、これが保護者のお迎えか・・
中学受験体験記などの物語で、保護者が我が子を迎えるシーンはよく書かれていたが、
実際の現場を目の当たりにするのはもちろん初めてだ。
受験番号順に子ども達が先生に連れられて体育館に入ってくる。
我が子を見つけた保護者は子どもと一緒にそのまま試験会場を後にする。
しばらくすると長男が体育館に入ってきて我々も合流。
試験の手ごたえを聞くと、
「理科がちょっと難しかったけど、結構手ごたえあった」と芝に続いてこちらも良い感触。
何はともあれ、午前午後と長い一日をよく戦った。
帰りの電車内では芝の話題に。
長男はランナーズハイのような状態で、「まぁ芝の合格は間違いない」と
他の乗客がいるにもかかわらず、結構大きな声で饒舌に語っていた。
サピックスの偏差値表では、芝の1回目は49となっている。
すなわち、サピックスで偏差値49を取っていれば合格率は約80%あるということ。
11月末にやった最後のマンスリーテストでは44に落ちたが、それまでは50付近をとれており、
そしてこの2か月の追い上げを考慮すると特に大きな不安感はない。
いや、むしろもうちょっと志望校上げても良かったかもなぁ、と二人で笑いながら帰ってきた。
19時をだいぶ過ぎたころ帰宅して今日の様子を語りつつ、合格発表の時を待つ。
そして、20:00。芝の合格がWebに掲載される。
一発で決めて、明日以降は消化試合だ。
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もう、あとはワンクリックするだけで結果が表示されるところまでPCを操作した。
そして俺は、この瞬間を動画にとってやろうと、後ろでスマホを構える。
4年間の集大成がここに表示される。
手ごたえ十分と言っていた長男も、さすがにクリックするときは緊張したようで、
「ああ、ちょっと待って。ふぅー、落ち着け・・」と一瞬間をおいてから、クリック・・
ど、どうだ・・
「・・え、え、え?? うそでしょ・・」
長男が驚いて頭を抱えている・・
「えええ、うそだろぉぉぉ!!??」
俺は後ろで動画撮影していたが、 画面をのぞいてみると・・・・
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ふ、不合格・・
不合格!!!??
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ちょ、、ちょっと待て、、 手ごたえ十分って・・・・
今までの努力と試験後の長男の手応えから、勝率は8割近くはあると思っていた。
「余裕、絶対合格。あれで落ちていたら芝の校長に電話する」と
受験後の高揚感から一転して、長男は不合格の結果を受け入れられない様子。
こういう時、親も動揺していてはまずい。
俺は不合格だった場合に用意しておいた言葉を伝えた。
「大丈夫。芝は2連続受験すれば加点されれる。まだまだ受験は始まったばかりだ」
芝は2/1の1回目と、2/4の2回目を連続して受けた子には、
「あ、芝にそれだけ入りたいのね」というアピールになり、
2回目の試験で4科目合計の点数に10点前後加点されることになっている。
※加点の詳細は公表されていない
とはいえ、1回目落ちて2回目で合格するってのはかなりレアケースだろう。
なんせ、芝2回目の試験ではサピックス偏差値が49から58に跳ね上がる。
しばらく長男は受け入れられないといった様子でうなだれていたが、
徐々に落ち着きを取り戻していった。そういう楽観的なところは俺に似たんだろうと思う。
そして、すぐさま妻が2/4の芝2回目の試験と、2/2の午後に行われる桐蔭の試験を申し込んだ。
桐蔭は特に調べていなかったが、芝1回目が落ちた時点で
当初のラインナップでは全滅の可能性が出てきたためである。
こうして受験1日目は終了。翌日も早起きする必要があるため、22:00前には布団に入った。
●2/1終了時点の結果と予定
・2/1(土)
【午前】芝学園(49):不合格
【午後】広尾学園(59):結果待ち
・2/2(日)
【午前】桐朋学園(53)
【午後】桐蔭(47):追加
・2/3(月)
【午前】東京学芸大世田谷(49)
・2/4(火)
【午前】芝(58):追加
2月2日(日)
この日は午前に桐朋、午後桐蔭を受験する。
朝から雨が降っていて気温もやけに低い。
日曜7時前の電車は人もそれほど多くないのだが、
やはり受験をするであろう親子連れがあちらこちらにいる。
南武線の谷保駅に着くと、その親子連れがどっと降りる。
しとしと雨が降る中、みんな桐朋まで続く一直線の道を列をなして歩いていく。
桐朋に着くと、一緒にきた親は昇降口で我が子と別れ保護者控室へと流れて行く。
ここからおよそ4時間待つ。
な、ながい・・・・
桐朋は駅から遠いこともあって、学校の周りに適当な喫茶店が無い。
雨が降っている中、駅方面までまた戻るのは少々難儀である。
控室に来た保護者はスマホをみたりPCを広げたりするのだが、
すぐにみんなはあることに気づく・・
この控室、電波がクソわるい
4時間の待ち時間、電波が悪くて喫茶店も遠くかつ外は雨が降っている。
ある人は持ってきた本を読み始め、
またある人は持ってきたPCが使えないと分かるや否やすぐに外に出ていく人も。
私立の学校にありがちなのだが桐朋にも大きなホールがあり、
そこで待ち時間を利用して学校紹介の映像を流してくれるという。
その映像を見て、あらためて桐朋は良い学校だなと思う。
中高一貫の進学校でありながら、オリンピック選手も輩出している文武両道を旨とする学校。
芝が難しくなった今、桐朋はなんとか合格したい。
合格したいぞぉぉ!!!!
およそ4時間後、朝別れた昇降口で我が子と合流。
どうだった?という問いに対して、
「ここができなかった、という所がない。
今度は間違いない、100%受かる」
おお、なんか昨日も同じようなこと聞いたなぁ・・
まぁ、手応えがないよりは全然いい。
長男は前日の芝不合格をあまり引きずっているわけでもなく、
「昼飯は横浜家系ラーメンがいい」と、いつも通りの明るい様子。
昼飯は長男の希望通り横浜家系ラーメンを食べて、次なる戦地、桐蔭に向かう。
正直、桐蔭は合格しても行くかどうかは微妙だ。
通学が少々不便というのと、なんせ学費が高い。
長男には「合格しても行くかどうかは微妙だ」と受ける前から言ったらやる気がそがれてしまうため、
道中、「合格したらこうやって通学するんだね」と気持ちを安定させる声がけをした。
桐蔭は敷地内に入ってから階段をやけに上る。
バス停から結構歩いた後の階段。なかなかきつい・・
時間に余裕をもって到着したが、長男はすぐ「もう行くよ」と試験会場に向かった。
とにかく一勝、もぎとってこい!!
2/2午後の桐蔭の試験は、国語と算数の2科目。待ち時間はおよそ2時間。
そして、長男と別れてすぐに思ったこと。
昨日受けた広尾はどうだったのか・・
桐蔭を受験する前に広尾の結果が不合格と分かると精神的に不安定になると思い、
あえて広尾の結果を見ないようにして長男を送り出した。
広尾の手応えもまぁまぁあったと言っていたので、
それなりに期待はしていたが、、、
受験番号がない・・、不合格・・・。
2/1午後の広尾は、午前に難関校を受けた上位層たちが流れ込んでくることから熾烈な競争となり
長男の力量ではかなりのチャレンジ校となっていた。
とはいえ、2連敗の現実は結構つらい。
およそ2時間後、試験を受け終わった長男に手応えを聞くと、
「今回は100%ではなく、120%合格。
一位通過じゃないかな。パパ、ここって特待あるの?
それ確実にとったわ」
この2日で何度もそういうの聞いたぞ。
ここまで聞くと、ダニングクルーガー効果を思い出す。
未熟なものほど自分の実力を過大評価するってやつ。
こいつ、絶対これだわ・・・
まぁとはいえ、長男は基本的に俺と一緒で楽観主義者なので、
不安で塞ぎ込むということはなく、試験後もいつものように饒舌に話し始める。
いや、むしろうるさい。少し黙ってほしいくらい。
桐蔭はその日のうちに結果がでる。
午後に受けたのに22時には結果出すって凄いな。
家に着いて夕飯を食べた後、翌日の試験を考えて長男には早く寝るように言った。
「まぁ合格は間違いない。普通の合格か、もしくは特待合格かの2択。
普通の合格なら起こさなくていいけど、特待合格なら起こして」
と言って、寝室に向かった。
二連敗しているのになんであんな強気なんだ・・
そして、22時の合格発表。
結果は合格。ただし、特待合格ではない。
特待合格者は20名ほど。すなわち、上位20名にも入っていない。
よく、一位通過だと豪語できたな。なんなんだ、あいつは・・
●2/2終了時点の結果と予定
・2/1(土)
【午前】芝学園(49):不合格
【午後】広尾学園(59):不合格
・2/2(日)
【午前】桐朋学園(53):結果待ち
【午後】桐蔭(47):合格
・2/3(月)
【午前】東京学芸大世田谷(49)
・2/4(火)
【午前】芝(58)
2月3日(月)
この日は平日となるため、俺は仕事に行き、妻が学芸大世田谷の受験に連れ添う。
今のところ、桐蔭のみ合格しているため、他がだめだったら桐蔭の入学を考えなければならない。
改めて桐蔭の学費はどんなもんか調べてみると・・・、
神奈川県の私立中学校 学費・授業料ランキング(2024年度)
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おおお、おぃーーーー!!
学費が慶応普通部と一緒で、年間130万だとぉぉぉ!!
神奈川県内の学費ランキング、堂々の3位じゃねぇか。
これはもしかして、中学受験の沼にハマりかけてねぇか・・
4年間と言う時間と労力、高額な塾代がサンクコストバイアスとなって、
引くに引けない状態となって来てるよなぁ・・
うう、胃が痛い・・
そんなこんなで、仕事に身が入らずに午前が過ぎ去り、学芸の試験が終わった。
長男と合流した妻から「理科が難しかったって」と連絡があった。
おや、今回はちょっと違うなぁ。
逆に三日目にしてちょっと落ち着いてきたのか・・
とにかく、今は桐朋の結果だ。昨日受けた結果が今日の午後に出る。
Webでの合否確認は妻が連絡してくれるのだが、まだ自宅に帰っていない模様。
何やってんだ・・、と思って自宅リビングの防犯カメラの映像をスマホで見たら、
ちょうど帰宅したところで、妻が慌ただしくPCを操作し始めていた。
PCを操作して、まさに今結果を見ようとしている。
その隣には長男もいて一緒に画面を見ている。
そう、この長男の反応で合格かどうかが分かる。
ど、どうだ・・
な、何やら天を仰ぎ見ている・・
こ、これは・・
すぐさま妻から写真が送られてきた。
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ぬぁぁぁぁ・・・
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桐朋、不合格・・・
妻から続けて、
「桐朋落ちたのが相当ショックみたい」と。
いつも明るい長男が、度重なる敗戦により膝から崩れ落ちかけている。
(あいつが落ち込むって・・)
もうここまでくると、俺は地元公立中学への進学を考えるようになってきた。
俺としては地元公立中学校でも全然良いのだが、
長男はここまで勉強してきたので地元公立中学校には進学したくないと言っている。
現時点で桐蔭には合格しているが、学費の面を考えると桐蔭に進学するのはあまり現実的な選択とは言えない。
ぬ、沼だぁぁ、、
中学受験、沼過ぎるぞぉぉぉぉ・・・
今までいろんな合格体験記を読んだり、受験物の映画やドラマを読んできたから、
自分の場合も何だかんだハッピーエンドになると思っていた。
それに12月から家庭教師の先生にも来てもらい、1月は学校を全休して思いっきり勉強にコミットしてきた。
やれることはやった。
きっと他の子たちよりは仕上がっているはず。
それなのに、志望校に合格できない・・
その時、今読んでいる本のある一節が思い浮かんだ。
この本は、ソ連時代の狙撃兵を主人公とした物語である。
狙撃兵というと、遠くから敵兵に見つからずにひとりずつ始末していくわけだが、
これが狙撃兵対狙撃兵となると、強烈な心理戦が始まるのである。
その時の上官の言葉がこれだ。
「自分だけが賢いと思うな」
この言葉が今の俺にずきんと突き刺さる。
そう、みんな学校を1月まるまる休んで勉強に全振りしているんだ。
自分だけが凄いことをしていて、他のみんなを出し抜いているわけではないんだ。
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これが中学受験のリアルなんだな・・
いや、まだ今日受けた学芸が残っている。
そして、明日は芝2回目の試験もある。
まだだ。まだ戦いは終わっちゃいない。
仕事が終わって帰宅すると、長男が芝2回目の試験に向けて過去問を解いていた。
そうだ。こいつもまだ諦めてないんだ。
親の俺が弱気になってちゃだめだ。
いやむしろ弱気になる必要などない。
いままで芝の過去問をしっかりやってきていて、それなりに得点できるようになってきている。
2回目の試験で成績上位層が流れ込みさらに競争が激化しても、
目の前の問題をしっかり解き、合格最低点を上回れば合格できるのだ。
諦めず、最後まで戦うんだ!!
●2/3終了時点の結果と予定
・2/1(土)
【午前】芝学園(49):不合格
【午後】広尾学園(59):不合格
・2/2(日)
【午前】桐朋学園(53):不合格
【午後】桐蔭(47):合格
・2/3(月)
【午前】東京学芸大世田谷(49):結果待ち
・2/4(火)
【午前】芝(58)
2月4日(火)
この日は俺が仕事を休んで長男に付き添う。
平日だから電車内には通勤する社会人が多いが、やはり参考書を読んでいる子ども達もちらほらいる。
長男も社会の参考書を読んで本番に備えている。
そして、神谷町に到着し、芝に向かう。
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芝に到着すると、長男はさっさと試験会場に行ってしまった。
2回目だからもう色々と勝手が分かっているのだろう。
ここから12:30の引き取りまでおよそ5時間あるので、気分転換がてら銀座まで歩くことにした。
霞が関の中央省庁が並ぶ通りを歩き、虎ノ門、有楽町を経て銀座に到着。
およそ4駅分。思った以上に疲れた。
銀座のスタバに入り、コーヒーを飲みながらしばし落ち着く。

いやぁ、おしゃれっすなぁ~
銀座の一等地だが、客席を詰込み過ぎず余裕を持たせた席配置で
来店客の「サードプレイス」として落ち着いた空間を演出している。
今の俺は非常に胃の痛い状況ではあるが、この空間はそのストレスをちょっと緩和してくれる。
一息ついたところで、俺は日記を書き始めた。
心がざわざわするときに日記を書くと精神的に落ち着いてくる。
俺は16歳の時から日記を書いている。
始めは文章力を強化するつもりで書いていたが、
いつしか書くことで心が落ち着くようになっていた。
学校や職場で嫌なことがあった時、好きな人に拒絶された時など
精神的に不安定になると、一日でB5ノートに2ページ以上書くこともあった。
で、今は・・・、
ゲロ吐きそなほど不安定だ
気の向くまま今の思いをノートに書いていると、やはり気分が落ち着いてくる。
そんなこんなで時間をやり過ごし、芝2回目の試験終了の時間を迎えた。
校庭に行くとたくさんの保護者が出迎えに来ていた。

列をなして子ども達が校舎から出てきて、我が子を見つけた保護者は一緒になって帰っていく。
ほどなくして俺も長男を発見して、やはりいつもの言葉を言ってしまう。
「どうだった?」
(あ、言っちゃった・・)
長男は得意げに問題用紙を取り出し、
「算数のこの問題、おれはできたけど多分みんなはできてないと思うんだよね」
でたよ、いつものやつ
わかった、わかった。
手応えあったんだな、それはよかった。
饒舌に語りだした長男をいなしつつ、神谷町の駅に向かう。
今日の芝2回目の結果は夜の21時。
だがその前に、昨日受けた学芸の結果が13時に出る。
芝、広尾、桐朋、学芸の4つはどこが受かっても進学するつもり。
このうち学芸は国立だから、合格したら一気に学費の心配がなくなる。
神谷町で電車に乗ってすぐ、バックの中のスマホがブーブー震えだした。
これは、電話ではなくLINEのメッセージを受信しているパターンだ。
誰だ・・、
あ、これはもしや、
妻ではないか!!??
すぐにスマホを取り出して確認すると、妻から以下の画像が。
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長男の受験番号・・・、
あった、
あったぞ!!
学芸合格!!
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電車内で人目を憚らず、長男と手を取り合い喜びを分かち合う!!
よくやった、よくやったぞ!!
それを受けて、長男が言った。
「あ、あったりまえだよ!!」
おまえ、よく言えるな、その言葉
これで学費問題は一気に解決。
この安堵感、はんぱねぇ・・
学芸は13時に合格発表した後、14時までに学校に行って合格証を受け取り、
14時開始の入学説明会に出席しなければ、合格は取り消されてしまう。
妻は合格した場合を考えて、昼頃に仕事を抜け出して自由が丘で待機しており、
発表を知ったあとすぐに合格証を受け取りに学校へ行った。
妻は仕事に戻らなければならないため、俺は長男に一人で帰るように言って学芸に向かう。
13:30をちょっと過ぎた頃に学芸に到着。妻と合流して合格の喜びを分かち合う。
ここでバトンタッチして妻は仕事に戻り、俺が入学説明会に参加する。
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はぁ~、やっと報われた。
ただ、学芸に入ったら3年後にまた受験がある。
学芸大附属高校に入れるのは学芸大世田谷中学の約6割と言われている。
すなわち、上位半分以上に入っていたら内部進学は可能だが、
下位に低迷していたら他校を受験しなければならない。
でもまぁそのくらいの方が張り合いがあっていいんじゃなかろうか。
逆に学費の心配がなくなるので、中一から塾に通って早めに準備するでも良いかもなぁ。
あと、部活はあまり活発ではないというのが気になる所か。
あいつはバスケ部の強いところを希望していたからなぁ・・・
とかいったことを考えていたら、入学説明会がスタート。
入学に向けての準備を色々聞いていたが、ひとつ気になることが。
「明日(2/5)の10時から本校にて入学手続きを行いますが、
手続きをしなかった場合は入学されないと判断します」
なんともせっかちな学校だな
まぁ補欠合格の方もいるわけだし、そういう判断は早い方がいいのだろう。
となると、今日の21時に芝2回目の結果発表があるが、
もし万が一、芝が合格となった場合、どちらに進学するか今日中に決めなくてはならない。
説明会が終了して自宅に到着すると、
長男がひとりで広尾の過去問を解いていた。
そう、明日の2/5(水)に広尾3回目の試験があるのでそれを受けようとしているのだ。
学芸が受かったし、もう受験勉強は一区切りでも良いかと思ったが、長男は
「広尾は一度俺を落としている。ぜってぇ許さねぇ」
と、良いのか悪いのか変な受験熱が高まっている状態。
どうやら学芸が合格して、何やらさらにやる気が高まっている模様。
俺は長男とは昼に別れてあまり話ができていなかったため、学芸への進学について話がしたかった。
・ネット情報では、バスケ部は週二回の練習であまり活発とは言えない。
・3年後に受験があるから早めに塾に行って対策する必要がある。
・国立だから学費の心配がなく、また土日が休みだから他のやりたいことができる。
そのほか、共学でブレザーだからちょっと漫画に出てくるような学校生活が送れるかもなぁとか、
学校帰りに自由が丘の喫茶店で女の子と一緒に勉強してくるのも楽しいかもなぁとか、
学芸に進学した後のことを二人で話し合った。
ちなみに、俺がいまちょいちょい見ている学園アニメはこちら↓
こーゆーアニメ、大好きなんだよね。
このアニメは部活が活発な中高一貫の共学校が舞台。
共学校だったらこういう風にドキドキ感のある学校生活になるのかなぁと長男がうらやましく思えてくる。
それと、3年後の受験についても長男は前向きだ。
サピックスで鍛えた勉強力に自信がついたのか、
高校は学芸の内部進学ではなく、筑駒や開成を狙ってやると気合が凄い。
まぁとにかく明日広尾をぶっつぶす、と言って二階の勉強部屋に戻っていった。
夜になって妻が帰宅。
学芸の進学について改めて二人で話していたが、
もし、今日受けた芝が合格だったらどうするか、と言う話に。
芝を第一志望としていたが、いざ学芸に受かってみるとやはり学費の面で結構魅力的に見える。
うーーん、まぁその時は長男に決めさせればいいか、とりあえず学芸合格のお祝いだね、
と、二人して安堵感に浸っていた。
そして夕食が終わり、21時が近づいてきた。
妻は緊張感がなくなり、寝転んでスマホをいじっている。
ああ、芝の合格発表か、とPCを操作してワンクリックで合格発表がでるようにして長男に渡し、
また寝転んでスマホをいじりだした。
緊張感のかけらもねぇな
妻は現実主義者というか、一発逆転ホームランとか言ったサクセスストーリーをあまり好まない。
逆に俺は「おまえすげぇよ、ぐんぐん行こうぜ!!」と言葉でのせるのが大好きだ。
前に長男と二人だけの時に、
「芝1回目の試験が合格したら、翌日(2/2)渋渋受けに行こうぜ」
と話していて、1月中旬ごろ、妻に内緒で渋渋の過去問をやってたりした。
だが昨日の夜、連敗続きでストレスマックスになった妻が、
「あんたらが内緒で渋渋の過去問やってたの知ってるんだからね。
無駄なことしやがって。本当に腹が立つ」
そう、妻は一発逆転ホームランは狙わない。
芝2回目の試験は、サピックス偏差値が58になって倍率も3倍を超える状態。
すなわち妻としては、芝2回目はスーパーチャレンジ状態で合格はほぼ無理と考えている。
そのため、妻は芝1回目の合格発表とはうって変わって、
ソファでゆっくりしながらスマホでくだらないショート動画を見ている。
くそが・・
もういいや、ほっとけ。
そして、長男がPCを操作して、結果を表示・・・
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え・・
なんか、リボンがついて・・

ご、合格・・!?
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サピックス偏差値58
撃破ぁぁぁぁぁ!!!!
スマホをいじっていた妻が飛び起き、
家族5人、まさに湘北のように抱き合った。
よくやった、本当によくやった!!
芝(2/1)、広尾(2/1)、桐朋(2/2)に落ちてかなり厳しい状況であったにもかかわらず、
諦めないで戦い続け、そして逆転の合格を勝ち取った。
すぐに家庭教師の先生に電話で報告。
二人の先生も、「本当にすごい!!」と合格を喜んでくれた。
そして、この合格を受けて長男が、
「よっしゃー!! この勢いで明日の広尾もぶっ潰すぞ!!」
いやいや、ちょっと待て。
今日、学芸と芝に合格したことで、どちらに進学するかを決めなければならない。
上述したが、学芸は明日入学手続きするので、進学先を今日中に決める必要がある。
明日広尾を受けるなら早起きしなくちゃならんので、このあと話している時間はない。
「ちょっと明日の広尾はやめておけ。学芸か芝、どちらに進学するかしっかり話し合おう」
と言うことで、進学先の話し合いを優先し、広尾の受験は思いとどまらせた。
学芸と芝、どちらにするか。
受験前は芝を第一志望としていたが、いざ学芸も合格すると学費面のアドバンテージに改めて目が行く。
それに学芸の附属高校は進学実績も良いし、学業面では特に問題ない気がする。
だが、気になるのはやはり部活だ。
学芸はネットで調べてもバスケ部の情報があまり出てこない。
それに対して、芝はバスケ部の紹介動画が出てくる。
他にも芝の文化祭は賑やかで、生徒たちが楽しくのびのびとしている印象があった。
勉強、部活、そして学校行事も含めてトータルで考えた場合、やはり芝が良いのではと話し合い、
最後は長男が芝に進学すると決めた。
こうして進学先が決まり、
我々の中学受験が終了した。
●最終結果(2/4で終了)
・2/1(土)
【午前】芝学園(49):不合格
【午後】広尾学園(59):不合格
・2/2(日)
【午前】桐朋学園(53):不合格
【午後】桐蔭(47):合格
・2/3(月)
【午前】東京学芸大世田谷(49):合格
・2/4(火)
【午前】芝(58):合格 → 進学
・2/5(水)
【午前】広尾(57):見送り