【サピックス(小6)】中学受験を終えて/サピックス後の世界

中学受験

今回、我が夫婦の第一子が中学受験に挑戦するということで、

ほとんど経験値がない状況でのスタートであった。

早ければ早いほど効果があると思い、長男はサピックスの新3年生コースからスタートしている。

ただ、ここまで早くやる必要はなく、新4年コースからで十分だと今になって思う。

成績推移のおさらい

ここで改めて長男の成績推移をおさらいする。

5年生から6年生の2年間で受けたテストの偏差値は以下。

2年間で受けたテストの回数は28回。

4教科合計の偏差値は最高で50.7。

最後に受けた11月マンスリーでは44.6になり、最終的にはBクラスでサピを卒業。


そして、この成績で受けた本番の結果がこちら(カッコ内はサピックス偏差値)。

・2/1(土)

【午前】芝学園(49):不合格

【午後】広尾学園(59):不合格

・2/2(日)

【午前】桐朋学園(53):不合格

【午後】桐蔭(47):合格

・2/3(月)

【午前】東京学芸大世田谷(49):合格

・2/4(火)

【午前】芝(58):合格 → 進学


こう見ると、芝2回目の合格が奇跡のように思えてしまうが、

11月マンスリー後の2か月で猛烈に追い上げた結果だともいえる。

家庭教師の効果

この2か月間を有効に活用するために、うちは家庭教師を入れた。

この判断が奏功したと今でも思っている。

長男も言っていた。

「家庭教師の先生がいなかったら合格してなかった」と。

家庭教師の主な効果は以下。

安心感

まずはこれだろう。

12月からの2か月間、偏差値の出るテストが無いため、自分の実力がどれだけ上がったか分かりにくい。

「このまま受けて大丈夫なのだろうか」「いまやっていることは効果のある勉強なのだろうか」

など、親も子も不安になって右往左往する事だろう。

だが、熟練の家庭教師が来て客観的な評価をしてくれることで安心感が得られる。

うちは国語の読解力、記述力が不安で不安で仕方がなかった。

だが、国語の先生から

「サピでしっかり鍛えられている。読解力も記述力もちゃんとある」

と言っていただき、さらに精度を高める勉強をしてくれたため、国語への不安感は徐々に払拭されていった。

方向性、やるべきことの確立

サピは問題集と言うのを使用せず、紙ベースのテキストを毎回配付して学習を進める。

その為、後になって「全体的に見直ししたいな」とした場合、

過去に配付されたテキストを出してきて問題を解く形となる。

別に悪いことじゃないのだが、サピのテキストをしっかり管理していないと、

網羅的な復習は少々難儀になってくる。

とはいえ、何の問題集を買えばよいのか良くわからないし、

親が調べて買ってきても、子どもが「必要ないよ」と言って取り合わない場合が多い。

(うちにはそういった手つかずの問題集が、日の目を見ることなく本棚に入ったままとなっている)


これが、家庭教師の先生が「この問題集を片っ端からやるよ」と言ってくれたので、

親も子も迷いがなくなり、「先生との約束」として毎日ガツガツやるようになった。

↓算数/理科の先生が提案してくれた「四谷大塚の予習シリーズ(理科)」

これを毎日やることととしてリスト化。

うちは2か月間という短い期間だったので、提案いただいた問題集は理科の1冊だけだったが、

もうちょっと長い期間であれば、他にもいくつか提案いただけたのだと思う。

中学受験は「親が伴走者になって子どもをサポートする」と、ネット記事などよく言われていることだが、

家庭教師が入ることでより強力な伴走者が参加してくれたことになる。

ちなみに長男の話では、国語の先生が

「もう少し長く一緒に勉強できていたら、駒場東邦(59)くらいまで力を上げられた」と

言っていたそうだ。


ま、まじか・・

サピックスのクラスと合格実績

うちの子はBクラスから芝中学に合格した。

長男と、俺が知りえる限りであと2人の子の合格実績を記載する(カッコ内はサピックス偏差値)。


【長男】

・Bクラス(43~45)

・合格実績:桐蔭(47)、学芸(49)、芝(58:2回目試験)

不合格は、芝(49:1回目試験)、広尾(59)、桐朋(53)の3つ。


【A君】

・Dクラス(50程度)

・合格実績:浅野中学(57)

ちなみにこのA君、夏休み明けテストではBクラスに降格していた。

11月のマンスリーテストでDクラスまで上がったようだが、

Dクラスから浅野に合格したのは本当にすごい。


【K君】

・アルファクラス(60以上)

・合格実績:浅野中学 (57)

この子は長男と小学校が同じだが、サピックスは別の校舎。

アルファクラスにいたが、駒場東邦(59)、聖光学院(66)は不合格。


A君とK君は同じ浅野に合格して進学するようだが、自身の偏差値を考慮すると対照的な二人と言えよう。

考察

中学受験記を読んでいると、「まさかの合格、まさかの不合格」があると言うが、

自分の子のみならず、他の子の結果を見てもその言葉を痛感せざるを得ない。

だが、今回うちの子やA君のように下~中程度のクラスにいても、

サピックスで鍛えた力は決して偽物ではないということだ。

特に6年生のカリキュラムは大人でもびっくりするくらいの勉強時間となるし、

例え下位クラスに低迷していても、それについていくだけで相当力はついてくる。

もちろん、「下位クラスでいいやぁ」と甘んじていてはいけないが、

「次こそは必ず!!」と内なる魂があるならば、その実力はしっかり定着してくる。


そして、直前期の伸びを信じること。


うちの場合、芝1回目の試験に落ちたことで、長男の中で内省と微修正が行われた。

また芝の試験を一度経験できたことで、2回目の試験は地に足のついた心持で臨めたのではと考えている。

そう、直前期の伸びだけでなく、受験期間の中でも成長する可能性はある。

試合中にどんどん変わっていった桜木や流川のように。

これは完全に俺の肌感覚なのだが、

夏休み明けの偏差値が志望校よりも10程度低かったとしても、そこからの挽回は大いに可能である。

その確率を高めるためには家庭教師を入れるのも策の一つと言えるだろう。

決して安くない投資だが、投資するだけの価値は大いにある。


そう、代々木進学会の家庭教師はプロである。


子どもの合格について、子ども以上に

いや、むしろ親以上に真剣に考え全身全霊で学力向上を請け負ってくれるのだ。

さらに子どもにやる気があるのに伸び悩んでいる状況であれば、

より親身に寄り添い、より的確な方向性を示して試験日当日まで心の支えとなってくれる。

今回二人の家庭教師の先生に来てもらったが、

二人ともお金のために授業するという雰囲気はなかった。

大体、社会人として仕事を長くやっていると、どうしてもマンネリ化して

「あ~、かったりぃなぁ」と、誠実に向き合えない時があったりするものだが、

この二人の先生は、

「この子を合格させる」と言う気合が、真剣さのレベルが我々親よりも上だった。

このブログを読んでいる方の中には

塾で下位クラスに低迷して悩んでいるという親御さんも多いことだろう。

なかなか成績が上がらずに我が子に対してイライラを募らせ、

きつい言葉が口から出ることも一度や二度ではないはず。

だが、例え子どもが下位クラスに低迷していても「もうやめたい」と言い出さず、

なんとか塾の授業に食らいついているようであれば、実力は着実についてきているので慌てずに見守っていただきたい。

そして、その実力をもうあと一押して結果を表出化させる手段として、

家庭教師を入れることを考えていただければと思う。

サピックス後の世界

中学受験が終わった。

第一志望に合格した達成感。そして4年間戦った勉強からの解放感。

2/5、長男はおよそ1か月ぶりに学校に行った。

中学受験を終えた他の同級生も登校して、普段通りの学校生活が再スタートした。

さっそく友達と遊ぶ約束をして、学校から帰ってきたらすぐに友達の家に向かった。


もう、めいいっぱい遊んで来い!!

2月11日(火)

この日は午前中に子ども会のスケートイベントがあって、

長男含めて子ども三人を連れて新横浜のスケートリンクに行った。

いままで子ども会のイベントには下の子二人を連れていくことはあっても、

長男は勉強のため不参加になることが多かった。

今回は受験が終わったし、何も気にせず遊びまくれる!!

もう、滑っても転んでも何してもいい!!


いやぁしかし、スケートって楽しいなぁ・・。

スケートって親も子もほとんど初心者だから、一緒になって滑ることに専念する。

そして、しばらくすると親も子もうまくなっていくので達成感が得られるし、

ほどよい運動にもなるから爽快感が半端ない。


で、そんなこんなで子どもをほったらかしにして俺自身しばらく楽しんでいると、

いつの間にか長男の顎が赤くなっている。

どうやらかなり大きく転んで顎をリンクに打ち付けたらしい。

いいんだよ、いいんだよ。

受験終わったし、多少の怪我くらいどうってことない!!


そしてこの日の午後、制服の採寸のために長男は芝に行った。

中学から高校まで6年間あるから、自分の身長よりも大きな制服を注文。

俺自身、中学3年間で20センチ身長が伸び、

中学の卒業式ではピチピチの制服を着ていた記憶がある。

それが中高一貫校では6年間だからなぁ。採寸するとは言え、めいいっぱい大きな制服にしておいたほうがいい。


それと、この日の午後はサピックスで打ち上げ会がある。

6年生の皆が集まって先生に合格の報告、感謝の気持ちを伝える最後の日だ。

それなのに、長男が行き渋る・・。面倒だから行きたくないと言い出す。

最後なのだから、先生にしっかりお礼しなくちゃだめだと言い聞かせ、どうにかサピに連れていく。

サピックスに着いたのは16時ごろ。

6年生がたくさんいて、みんな先生と楽しそうに話している。

周りを見渡していたところ、

お世話になった先生が我々に気づいて近寄って来てくれて、改めて芝の合格を喜んでくれた。

サピの先生にとって、この瞬間が一年のうちで気を緩められる時なんだろうな。

夏休みも正月も特訓ばかりで先生自身気を休めるときがほとんどないはず。

2月になったら新6年生のコースが始まり、来年の受験に向けてまた走り出さなければならない。

この世の中いろんな仕事があるが、サピの先生と言う仕事は常人にはなかなか務まるものではない。


先生へ感謝の気持ちを伝え、友達とも合格の喜びを分かち合った。

4年間通い続けたサピ最後の日。なんかやけに感慨深い。

先生や友達と話し合い、みんなと笑顔で写真を撮って、サピックスを後にした。

4月9日(水)

芝学園入学式!!

今年は4月に入ってからも寒い日が続いていたが、

この日は天候に恵まれ、これから始まる学校生活の初日としては最高の日となった。

俺はあまりスピリチュアルなものは信じないタイプだが、

去年の学園祭、2月の受験、そしてこの入学式と言い、

芝に来る時は本当に天候が良くて、何かしらの縁みたいなものを感じてしまう。

入学式後、隣にあるオランダ大使館が新入生とその保護者だけ特別に

お庭を開放してくれているというので、そのご厚意にあずかることにした。

どうやら過去には吹奏楽部がオランダ大使館に招かれて演奏したこともあるそうで、

芝学園とオランダ大使館とは良好な関係が確立しているのだろう。

いやぁ、この学校に入れて本当に良かった。これからの6年間が楽しみだ!!

エピローグ

我々の中学受験は第一志望合格という結果で幕を閉じた。

もし、思うような結果にならなかったらこの中学受験が苦い思い出となり、

親としても二度と経験したくないと悲観的になっていただろう。

だが、良い結果で終われたことで、下の子が受験したいと言っても前向きに考えられるようになった。

長男と同級生の親同士の会話で、下の子は受験させるかという話題になったりする。

何人か話を聞いているが、大体の場合、

お兄ちゃんお姉ちゃんの大変さを見ているので、下の子はやらないと言っているパターンが多い。

親も中学受験で精神的にだいぶ削られたので、やりたくないと言っている下の子を説き伏せる力はもう出てこない。

うちも、下の子がやりたくないと言うのであれば受験させる気はなかったのだが・・・。


この4月から小3になったうちの次男、

俄然、受験する気マンマンだ。

次男はサピックスの偏差値表をたまに眺めているのだが、

筑駒、開成、灘の偏差値65~70あたりを気にしていてる。

次男の実力・・・、これはまだまだ未知数だ。

去年受けたサピックス入室テストでは算数の偏差値60を取ってきた。

今通っている花まる学習塾でパズル系の問題はよくやっているので、多少そういう力はついているっぽい。

長男は小3からサピに通っていたが、今回の経験でそんなに急いでやる必要はないと分かったので、

次男は花まる学習塾で小3の一年間を過ごし、小4になったらサピに入塾させようと思っている。

そう、来年またの戦場に赴くことになる。

この戦いは中学受験奮闘記第二部として書くことにしよう。



さて・・・、


入学式を終えて芝に通いだした長男。

社交性はあるほうなので、自分から話しかけて友達を増やしている模様。

部活はと言うと、もうそろそろ仮入部がスタートし 5月末の中間テストまで色んな部活を見ることができる。

どうやら芝は仮入部期間が長いようだ。

だが、長男のバスケ部入部は揺るがない。

中学受験でミニバスをやめていたので、今はバスケをやりたくてうずうずしている状態。

「他の部活も見てみたら?」と妻が言っても、

「いや、俺はバスケだけでいい」と意志は固い。

そうだな、バスケ好きだもんな。

これからは次第に親の手を離れていく。

親が先回りして手取り足取り面倒見てきた生き方はもう終わりだ。


失敗も挫折も経験して、精神的な強靭さを身につけていけ!!



中学受験奮闘記第一部 


タイトルとURLをコピーしました