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対談の経緯
最近、小学3年生の長男が通う塾での勉強をもとに中学受験ブログを書き始めたのだが、
そのことを高校時代の友人K君に話していた。
K君も小学3年生の子どもがいて、子育てや習い事などたびたび情報交換していた。
そんなある日、K君からある提案が。
K「まさみず、お前知ってるかどうかわからないけど、おれらの高校の同級生にI君ってのがいてさ。
いま塾講師やってて、この前まさみずのブログ教えたら、
今度対談してその内容を記事化しないかって提案されたんだけど、どう?」
え、それ、すごくいいじゃん!!
おれのブログ、すっごく弱小で見る人少ないけど、
そんな俺に対談&記事化のご提案があるとは!!
よし、やろうぜ!!という事で対談することになった。
日程を調整し、場所はK君が指定。
当日指定の場所にいくとやっぱりオシャレな店。K君の選びそうなところだ。
先にいたK君とちょっと会話していたところ、しばらくしてI君が到着。
同じ高校の同級生なのだが、いかんせん一学年320人いたので覚えがない。
「本日はよろしくお願いします」と挨拶して早速対談スタート!!
塾講師として現在に至るまで
まず、I君が塾講師になった経緯を伺った。
塾講師になるのは学生時代のアルバイトがきっかけ。
もともと数学が好きで、高校生に対して数学を教えたいと塾講師のアルバイトを始めようとした。
しかし、当時大学一年生で見た目も若いことから、
高校生相手では「教師と生徒」の関係になりにくいという事で、
まずは中学受験を頑張る小学生の算数を教えるように言われた。
初めは「小学生相手か・・・」と気がのらなかったそうだが、
教えていくうちにどんどんのめり込んでいった。
そして、塾講師がどんどん面白くなってバイト時間が増えていき、
大学を中退・・・
す、すげぇ。
正直、そこまでのめり込めるものに出会えたってのがすげぇ。
大学の時にのめり込む何かを見つけて中退する有名人っているよな。
俺は大学の時、
一晩中マリオカートのタイムアタックをやって腕を磨いたことはあったが、
のめり込み過ぎて中退するほどではなかった。
ここが凡人と天才の差か・・・
I君のバイト先が早稲田アカデミーという事もあり、
そのまま早稲アカの塾講師としてキャリアを積んでいったと。
ちなみに、早稲アカには模擬授業大会というのがあるそう。
要は、「教え方うまい先生決定戦」みたいなもの。
そこで、I君はとあるエリアの代表決定戦で優勝して、
早稲アカの社内報にもばっちり載ったという。
そのエリアの先生の数、だいたい300人ほど・・・
めっちゃカリスマやないかーい!!
対談内容
対談としては、自分が事前に用意した質問にI君が回答する形式とした。
質問①:小学3年生から中学受験の準備は早いか?
【I君の回答】
子どもによって違う。勉強の準備ができている子であれば3年生から始めてもよい。
ただ、3年生から始めたからと言って難関校に合格しやすいというわけでもない。
また、勉強する気持ちが整っていない子というのは6年生になっても成績は伸びてこないため、
そういう子はそもそも中学受験させるべきではなく、
高校受験を目標とさせた方が良い。その際は、親がしっかり見極めないといけない。
《塾選びについて補足》
塾選びは進学実績で選ぶべきではない。子どもにあった塾を選ぶ。
そのためには各塾の体験授業を受け、その中から子どもに塾を選ばせる。
サピックスは進学実績が全国一位だが、その進学実績に飛びついて入塾させるべきではない。
サピックスが合う子というのは、毎回出される課題をこなせて授業内容についていける子であり、
そういう子はどんどん成績が伸びると思う。
ただ、サピックスは成績上位の子たちを対象にした授業内容であるため、
ついて行けない子は、お客様スパイラルにはまってしまう。
「友達がいるから塾が楽しい」という感じになり、下位クラスに安住してしまう。
・・・ぐはっ(吐血)
な、なんか俺のことを言っているかのようだ・・・
あまり焦ってはいけないが、お客様スパイラルにはまらないように気を付けよう・・・
質問②:偏差値高い大学に行っても将来失速する場合があるが、どういう子と思うか?
【I君の回答】
親にフルコントロールされてきた子。
親から強制されたと感じる子は、受験が終わった後に勉強をやらなくなる。
将来的に伸びる子というのは、自分で考え行動する主体性を持っている子。
そのためには、勉強を面白いと思わせる工夫が必要。具体的には身の回りの現象について、
親から考えさせる声がけだったり、親も一緒になって考えることが重要。
ただ、全部が全部おもしろいものとは限らない。中には苦手な内容もある。
その苦手だなと思う箇所を苦手と思わせなくするのが塾講師の腕の見せ所。
《たまねぎの話》
例えばたまねぎが嫌いな子がいるとする。
それを「たまねぎは体にいいんだ。しっかり食べなさい!!」と
無理やり口に押し込むのは拒絶感を助長させる行為。
塾講師の仕事というのは、たまねぎをうまいこと調理し、
「こういうのもあるよ」と提供して、たまねぎだと思わせずに咀嚼し体内へと取り込ませること。
苦手な部分の内容を、苦手と思わせずに理解させ、自分のものにさせることが重要。
聞いてて思った・・・
塾講師って、自分が思ってた以上に子ども思いなんだな
長男が通っているサピックスには、入塾の手続きで金を払いに一度行ったきり。
実際どんな先生がいて、どんな雰囲気で授業を進めているのかもよく分かっていない。
これについてI君がいうには、
塾講師にコンタクトを取ることが肝要だと。
あ、会いに行っても良いのね・・・
まだ3年生で受験まで時間があるが、
4年生になったら塾の先生にコンタクト取り始めても良いのかもしれない。
・・・ただ、考えるだけでもちょっと緊張するなぁ。
質問③:I君は自分の子に中学受験させているか?
【I君の回答】
2021年現在、小学6年生の男の子がいるが、中学受験の勉強はさせていない。
小学3年生の時に、中学受験をしてみるかと聞いたところ、
三日ほど考えて「自分は高校受験から頑張る」と回答したため、その意思を尊重。
す、すげぇ・・・
何がって、自分がやってきていたことってどうしても子どもに教えたくなるもの。
俺はバスケをやってきたので、いま長男にはバスケをやらせている。
これを、長男が「バスケはいいや」って言い出したら、
どうにかしてバスケを続けるように言いくるめちゃう気がする。
しかしI君は、中学受験をしないと決めた子どもの意思を尊重。
これ、何気にすごいことだと思う。
やはり、色々な子ども達を見てきたからそういう決断ができるんだろうなぁ・・・
質問④:おすすめの中高一貫校はあるか?
【I君の回答】
これは子どもによって違う。
学校によって教育理念や特色が異なるため、子どもにあった学校選びが必要。
学校によっては文化祭などあるので、実際に行ってみて雰囲気を味わうとよい。
最後に
この日は土曜日だったが、I君はこの後も仕事が入っているそう。
俺としてはもう少し話したかったし、I君自身もまだまだ話したいことがあると言っていた。
そして何より申し訳なかったのが、俺ばかり質問していて、
引き合わせてくれたK君からの質問タイムがゼロだったということ。(す、すまん・・・)
K君「ああ、俺もちょっと聞きたかったことあるんだけど、また今度だな。
そうそう、今日の夜からやる中学受験のドラマ、あれにちょっと絡んでるんだっけ?」
I君「うん、そう。監修としてちょっと入ってるんだ」
え、まじっすか・・・。
ドラマの監修って、やっぱI君、あんた
本気のカリスマ塾講師なんですねっ!!
今回、I君と繋がりを持てたのは非常に幸運なことだと思った。
来年から長男は4年生になり、いよいよ塾の勉強も本格化してくる。
中学受験について、俺の周りに相談できる人があまりいなかったので、
これからはI君に相談できると思うと、何だか気持ちを強く持てる気がしてきた。
またI君と対談することがあったら、その内容を記載していくつもり。