【超人松井伝説】第一話

コーヒーブレイク

自分の友人に「松井さん」という男性がいる。

学生時代からの友人で今でも仲良くしているが、

普通の人よりも3倍は経験値が豊富で破天荒な人生を歩んでいる。

今回は、「激レアさんを連れてきた」を見る感覚で、

読み進めていただければと思う。

※個人情報が多少入っているが、事前に本人には了承済み。

プロローグ:出会い

自分は学生時代、田舎の大学でバスケをしていて、

とある大会に出場するために東京に行くことになった。

東京に出ることはほとんどないため、高校時代の友人で当時慶応大学の学生だった、

K君に連絡を取り、一緒に夕飯を食べることに。

連絡を取った際、「2人で会おう」と明言しなかったため、

よう分からん人を連れてきた。

その人が、この記事の主人公松井さんである。

え、知らん人普通につれてくるの?

これが東京スタイル!?・・・。

K「お、まさみず、久しぶり。こちらは松井さん」

身長は165cmくらいの小柄な男性。年はおれのいっこ上。

パッと見、普通の男性だが、人見知りをせず明るく話しかけてくる。

自分は田舎の大学にいたので、新しい人と会う機会がそれほど多くない。

そのため、少々気おくれしてしまっていた。

この人当たりの良さ・・・

これが東京の大学生か!!

聞けば、松井さんはK君と同じ慶応大学で、文部科学省の官僚を目指していると。

やっぱ東京の大学生って進んでんなぁ・・・

この日は、それほど当たり障りのない話をして解散。


しかしこの時はまだ、

この松井さんが自分の人生にだいぶ関わってくる人だとは知る由もなかった。

再会

その後もK君とは色々とやり取りはしていて、

自分も東京に行きたいと思うようになっていった。

特にバイトの話が面白い。

当時、K君はドラマのエキストラのバイトをしていて、

「●●●のドラマちょっと見て。俺映るから」

と言うので、見てみると本当に映っている。

東京は面白いバイトがあるんだなぁー

ということで、大学院は東京にしようと思って受験して、無事合格。

22歳から俺は東京で学生生活を送ることに。

とは言え、東京にはK君くらいしか友達はいなくて、

遊ぶとしたらこのK君くらいだ。

まぁ遊ぶために東京に来たわけじゃないので、勉強もしっかりやっていたのだが、

一年もすると、先に就職していたK君が転勤で群馬に行くことになった。

えっ、ちょっと、行っちゃうの・・・

やべぇなぁ、仲いい友達いなくなっちゃうじゃん・・・

と不安になっていたが、その時現れたのが松井さんだ。

当時、松井さんも大学院に行っていてまだ学生。

聞くところによると文部科学省の最終面接までいったがダメだったらしい。

と言うのも、最後の面接で「何か質問は?」と聞かれたところ、

松「文部科学省って必要な官庁なのでしょうか?」

と言ってしまったと。

いや、そりゃ落ちるでしょ・・・


何はともあれ、同じ学生という事で、K君がいなくなった後はこの松井さんとよく遊ぶようになった。

この松井さん、国家一種を受けるためにLECか何かに通っていたのだが、

そこで知り合った仲間をよく連れてくる。

で、その連れてくるやつらがなんかすごい。

慶応とか早稲田とか東大とか、学歴もさることながら、

国家一種の模試で全国1位とか取ってるやつもいたり・・・

ちょっとやめーや!!

と言いたい感じだったが、

そういう人たちってあまり鼻にかけないくて、やっぱり人当たりがいい。

え、ええ人たちやん・・・

こうして、大学院2年目は松井さんと一緒に遊ぶことが多くなっていった。

就職活動

しばらくして、おれは就職。

松井さんはもう2年大学院で勉強した後に就活をスタート。

松井さんはその時、テレビ局に興味があったようで、

日テレを受けてどんどん選考が進んでいった。

テレビ局は就職倍率は何百倍って感じだろう。

それをひょいひょいと進んでいって、とうとう最終選考まで来たと。

え、最終っていわゆる役員面接ですよね?それってほぼ内定じゃないですか?

わー、業界人だ、すげぇ!!

と思っていたら、結果は不採用・・・

なんで・・・?

聞けば役員面接時に不要な発言をしてしまったと。

え、また・・・?

面接官から、好きなテレビ番組は何ですか?

という質問に対して、他の候補者は一様に日テレのテレビ番組を挙げると。

そこで松井さんは、

「ここは敢えて日テレ外の番組を言って目立ってやる」と思い、

松「他局になりますが、TBSの●●●という番組が好きです。

数字にとらわれない内容が攻めている感じがして気に入っております」


これを言った瞬間に、役員の一人「氏家齊一郎」が眼鏡を取りつつこう言った。

氏「ほぅ・・・、てぃーびーえす・・・」


他局の番組を挙げかつ、

いかに数字に取るかで日々奮闘しているビジネスマンに

若い学生が「数字にとらわれない」と偉そうな事言ったのが気に障ったのだろう。

最終面接で不採用・・・

そういえば、文科省でも最終面接で落ちてたな、この人・・・。

一発目、「アクセンチュア」

他にももちろん就活は進めていて、新卒で入社した会社は

ITコンサルの会社「アクセンチュア」。

話を聞くととてつもなく激務で、徹夜で仕事をするのは普通にあるとのこと。

徹夜すると仕事の能率は明らかに悪くなるが、それもお構いなしでみんなグイグイ仕事をするそう。

おっそろしい・・・

ある金曜日の夜に男女3-3でお食事会をすることに。

松井さんはちょっと遅れて到着。

聞けばその週は月曜から水曜日まで徹夜をしたと。

精神的にも追い込まれて、水曜の夜に帰宅したら血尿が出てきたそう。

(お食事会に血尿の話をするものどうかと思うが・・・)

松「いやぁ、参りましたよ(笑)」

え、大丈夫っすか・・・

松「あ、ちょっとトイレ行ってきます」

一同、ちょっと不安な感じになったが、本人が笑えているなら・・・

しばらくして、トイレから戻ってくると、

松「いやぁ、やっぱり血が出てましたね。あー腹いてぇ」

もう、ここまで来るとみんな笑えない。

帰った方が良いですよ、とみんな体を気遣うが、

松「大丈夫ですよ。体は頑丈ですから」

といって、結局最後まで一緒にいた。


その日は金曜日。

土日で体をしっかり休めると思いきや、翌日土曜日の午前中に携帯に連絡が。

松「今日は朝から湘南にきてます。サーフィンって面白いよ!!」


・・・いやいやいや、体休めなよ

二発目、「アビーム」

松井さんは2年ほどアクセンチュアで働いたが、

やはり働き方が異常だという事で、アビームに転職。

ここでも頑張って仕事をしていたようだが、

とある運送業者のコンサルをやった際、その運送業者のお客さんがなかなか高圧的だったと。

理不尽なこと言われたり、挙句の果てには恫喝されたり・・・

そこでも精神的に追い込まれて、こりゃやってらんないということ事で、ひそかに転職活動をスタート。

コンサル系でやってきたので、次の会社もコンサル系。

どこを受けているのかと聞くと、あの泣く子も黙るマッキンゼー。

平日昼間に次の面接の予定が入った時は、

腹が痛いと言って有給休暇をもらって面接を受けに行ったこともある。

そんなこんなで、またしても最終面接までこぎつけた。

いやぁ、いままで何度か最終面接でやらかしているから、

今回はしっかり頑張ってくださいね!!と言うと、

松「はい、頑張ってきます!!」

と言って、マッキンゼーの最終面接に向かった。




後日、面接の結果が通達。


採用!!


第二話につづく・・・

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